世界を飛び回るパイロットも離婚問題を抱えているケースがあります。夫がパイロットで離婚する場合の財産分与や養育費について考えてみましょう。

パイロットの離婚原因とは?

パイロットは家を空けていることが多い

家庭生活において、生活時間が合わないといった物理的なすれ違いは、夫婦の関係性を冷え込ませる大きな要因の一つです。
航空機のパイロットの場合は、その仕事柄、家を空けることが多くなります。
そのため、妻によっては、そういったすれ違いの生活に耐えられずに離婚を考える場合もあるようです。

パイロットの仕事柄、CAとの出会いもある

パイロットの仕事環境には、CA(キャビンアテンダント)と呼ばれる方々が同僚として勤務しており、その方々との出会いが多くあります。
CAは、その選抜基準に容姿も考慮されることがあり、容姿端麗な人が多い職業です。
人によっては既婚者でありながらCAと男女の仲になるパイロットも存在するようです。

パイロット夫の浮気・不倫は客観的な証拠が必要

疑いだけでは離婚は成立しない

パイロットである夫の不貞を理由にして、妻から離婚を申し出る場合は、客観的な証拠が必要となります。
原則として離婚というのは、夫婦の双方に離婚の意思がないと成立しません。
したがって、相手方の有責で離婚を成立させたい場合は、パイロットである夫が不貞を働いている証拠を集めるところから始めなければなりません。
証拠もなく、離婚に向かって動くと、かえってご自分が不利な立場に立たされる恐れがあります。

パイロットの平均年収

最大手のパイロットの平均年収は2,000万円以上

パイロットという職業は、医者や弁護士と並び年収が高いというイメージがありますが、実際にそうだと言えます。
多くのお客様の命を預かる仕事ですし、過酷な訓練を受けて、それを通過した一握りの人だけがなることができる職業ですので、高収入であることは当然とも言えます。
また、適性検査は一度通過すればよいのではなく、定期的に行われますので、日々の精進が必要と言えます。
そのため、パイロットの年収は1000万円以上と言われ、機長ともなると、2000万円以上とも言われています。

パイロット夫との離婚での財産分与

夫婦の協力によって築き上げた財産が対象

離婚の際は、お金の問題を話し合わなければなりません。
具体的には、財産分与、慰謝料、婚姻費用となります。
この中でも財産分与というのは、婚姻中に夫婦で築き上げた財産を、離婚に際して分けるという意味合いがあります。
財産には、預貯金といったプラスの財産と、借金といったマイナスの財産があります。
プラスの財産の場合は、基本的には等分に分けることになります。
但し、夫が高額な収入を得ている職業の場合は、一律に夫婦で二等分することが公平でない場合もありますので、場合によっては修正されることがあります。
さらに、一般的には、慰謝料と財産分与については混同されがちなのですが、慰謝料については夫婦のどちらかが有責の場合にのみ、発生する金銭なのに対して、財産分与は、たとえ有責の配偶者であっても請求することができます。

結婚前から有していた財産は分与対象外

財産分与の対象となる財産は、婚姻期間中に夫婦が協力して築き上げた財産となります。
したがって、婚姻前の独身時代から保有していた財産は対象外となります。
また、婚姻期間中に、親が亡くなり相続が発生したことによって手にした財産も対象外となります。
なお、これらの財産を特有財産と呼びます。
このように、財産分与を行う際は、対象となる財産を洗い出す必要が出てきますし、そのためには法律的な知識が必要となります。

パイロット夫との離婚での養育費

養育費の相場

養育費とは、離れて暮らす親に対する子どもの権利です。
養育費の金額は、諸々の条件を勘案して決定されます。
具体的には、子どもから見た父と母のそれぞれの収入と、子供の数と年齢が考慮されます。
つまり、養育費とは、離れて暮らす父親と同じ程度の生活を子どもに対しても保障する性質を持ちます。
そのため、父親の年収が300万円程度の場合と、パイロットのように年収が2000万円もある場合では養育費の額も異なってきます。
パイロットの場合の養育費は、15歳未満の子供が一人いる場合は、毎月20万円前後が相場となるでしょう。
離婚調停では、家庭裁判所で使われている養育費算定表を基にして話し合いが進められます。
協議離婚の場合でも、養育費を支払う側が相場よりも高額な養育費を進んで支払いたいと考えない限りは、最終的には、養育費算定表の相場が基準となるでしょう。

養育費はどちらが負担するか

一般的には、養育費とは、父親が負担するものと思われていますが、法律的にはそうではありません。
子供と一緒に暮らしていない親が、子どものために負担する金銭が、養育費です。
したがって、離婚して父子家庭となった場合は、母親の方が負担することになります。
もっとも、日本では母親が親権を持つことを主張した場合は、子どもが小さければ小さいほど母親に親権が認められます。
そのため、一般的には父親が養育費を負担することになる場合が多いでしょう。
ここで気を付けておかなければならないのは、日本では養育費が支払われている母子家庭は全体の2割にとどまっているという事実です。
養育費の支払いが滞ることを防ぐためには、口約束で済ますのではなく、強制執行認諾文言を入れた公正証書で取り交わしておくことが大切です。

パイロットとの離婚での退職金

パイロットの退職金も財産分与の対象とされることがある

財産分与の対象となる金銭に、退職金が含まれることがあります。
退職まで何十年もあり、もらえるかどうか不確実な場合は別ですが、近い将来に確実に受け取ることが予想される場合は評価の対象となりえます。
これは、退職金が給与の後払い的な性質があると考えられているからです。
この場合も、退職金の全額が財産分与の対象となるのではなく、婚姻期間にあたる分だけが対象となります。
つまり、23歳で就職し33歳で結婚した場合は、33歳から離婚までの期間にあたる退職金が財産分与の対象となります。

パイロットの離婚は弁護士へ相談

離婚問題を解決するには高度な法律知識が必要

離婚は、結婚よりもエネルギーを消耗するといいます。
まず、夫婦双方が離婚をしたいという気持ちを合致させる必要があります。
さらに、不貞行為といった夫婦のどちらかに有責事由がある場合は、それを認めさせるための証拠集めが必要となります。
それらをクリアしたうえで、財産分与の話し合いを行わなければなりません。
しかし、離婚を考える二人が、当事者のみでスムーズに話し合いを進めることは実際には困難です。
夫の方は、法律をベースにして話し合いをしたいと考えていても、妻の方が感情を前面に押し出してきて話し合いがかみ合わない場合も多々あります。
さらに、夫の方は、仕事がありますから、仕事の合間に離婚協議を進めることは時間的にも難しい場合があります。
パイロットのように多忙で精神的なプレッシャーも大きい仕事であればなおさらです。
こういった面を考えると、パイロットの方が離婚をお考えになる場合は、離婚問題に詳しい弁護士に交渉を一任なさるのも一つの方法です。

まとめ

パイロットの方の離婚問題について解説いたしました。
結婚の時と違い、離婚の際は、財産分与や子供の親権、養育費といった法律問題をクリアしなければならずとても大変なものです。
また、パイロットのように高収入な方は、お金の面でも話し合いが難航する恐れがあります。
そういった場合は、話し合いがこじれる前に、離婚問題に詳しい弁護士に相談することが解決への近道と言えるでしょう。