超一流プロ野球選手と美人芸能人との離婚など、芸能ニュースなどで見かけることがあります。プロ野球選手が離婚する場合に、どのような点に気をつけなければいけないのか、見ていきましょう。

プロ野球選手の離婚はマスコミの取材攻撃がある場合も

プロ野球選手の結婚・離婚は一般人との扱いとは違う

プロ野球選手は、試合中のプレイだけでなく、私生活の面でも大きな注目を集める存在です。ですから、プロ野球選手が離婚問題を抱え、離婚について協議をしたり、調停や訴訟にまで発展したりすると、マスコミに知られてしまい、取材攻撃を受けてしまうおそれがあります。

離婚問題は、一般の方にとっても大きな精神的負担となるものですが、プロ野球選手の場合には、マスコミに追い掛け回されて私生活の平穏が害されたり、報道によって離婚問題が広く知られてしまうなど、より大きなストレスを抱えることになります。

ですから、マスコミ対策も含めて、早期に弁護士に相談をすることを検討してもいいでしょう。

プロ野球選手は高額年俸で慰謝料や財産分与などが高額化する可能性がある

日本人のプロ野球選手の平均年俸は3000万円以上と言われており、1億円を超える選手も少なくありません。

このように高額の収入があると、預貯金、不動産など多くの資産があるでしょうから、財産分与も高額化する可能性があります。また、離婚にあたっての慰謝料も、慰謝料を支払う義務を負う者の収入が多い場合には、通常よりも高額になる傾向があります。

このように、慰謝料も財産分与も高額になるとすると、双方簡単には納得できず、交渉が長期化してしまう可能性もあります。

プロ野球選手との離婚での財産分与

財産分与の割合は必ずしも2分の1ではない

財産分与は、夫婦が婚姻中に共同して維持形成した財産を生産するという性質があり、サラリーマンなど一般的な夫婦の場合、2分の1ずつ分けるのが原則です。

しかし、プロ野球選手のように、夫が高収入であり、かつそれが(妻の内助の功はあるにせよ)主に夫の力量によるといえるような場合にまで2分の1ずつという原則を貫くのはかえって不公平と考えられるので、このような場合には、財産分与は2分の1以下に修正されることもあります。

プロ野球選手との離婚での養育費

プロ野球選手は不安定な職業

プロ野球選手は高額年俸であるといいましたが、多くの選手は毎年の契約更改で年俸が変動し、成績によっては大幅に年俸が下がることもありますし、最悪の場合は戦力外になってしまいます。また、一流選手の場合でも、ほとんどの選手は30代、40代で現役を引退することになるので、子どもが成人するまでの間に収入が下がってしまうことが予想されます。

ですから、養育費の額を決める際は、特に慎重に考えなければなりません。

また、いったん養育費を決めても、その後に戦力外になるなど大幅に収入が下がったような場合には、養育費の減額を求める必要があるかもしれません。

相手方が減額に応じない場合には、減額を求める調停の手続が用意されています。

養育費を減額してもらう方法

プロ野球選手との離婚での親権

親権についての争い

親権者は、子どもが健全に成長するためにはどちらが看護養育するのがいいかという観点から決められるものです。

プロ野球選手は一般に高額年俸といいましたが、仮に経済的な不安はないとしても、自主トレ、キャンプ、シーズン中の遠征などで1年の半分近く家を空けることになります。子どもが可愛いから親権を取りたいと思うのは自然なことですが、それが子どもにとっていい環境といえるかをよく考える必要があるでしょう。

なお、親権を取らない場合にも、親子の関係が切れるわけではないので、面会交流は可能で、元妻が応じない場合には調停などの手続も用意されています。

面会交流権とは。話し合いで決まらない場合は調停も。

まとめ

このように、プロ野球選手の離婚には、一般的なサラリーマンなどの場合と異なる固有の問題がいくつもありますから、学生時代の友人や親族などに相談しても十分な効果は期待できないでしょう。ですから、離婚についてお悩みの方は、離婚問題に詳しい弁護士に相談するといいでしょう。