ある日突然、追突事故に遭遇することがあります。追突されて交通事故に遭った場合、どのように対処すればいいのか、詳しく見ていきましょう。

追突事故は突然やってくる

日常的に自分で車の運転をなさっている方なら、誰しも安全運転を心がけておられることと思います。そうであっても追突事故は、突然やってきます。こちらがどんなに気を付けていても、相手方の一方的な不注意でアクシデントに見舞われてしまうのが追突事故なのです。

追突された場合は絶対その場で示談しない

追突事故に遭ってしまった時に絶対に気を付けておかなければならないことが2つあります。まず一つ目が、その場での示談はしないということです。二つ目は、必ず警察への連絡を入れるということです。追突事故に限りませんが、交通事故の場合、その場での示談はしないようにしてください。何らかの事情があり急いでいたり、たいしたことがないからと言ったりしてその場で示談を済ませたりなさる方がいます。一般的に示談をしてしまった場合は、あとから後遺症が出てきてもそれについて請求することができなくなります。

したがって、そのような不利益を被ることがないようにその場での示談は避けましょう。また、警察への通報も忘れないでください。相手方から、しないように頼まれることがあるかもしれませんが、追突事故は交通事故ですから、警察への通報義務があります。また、警察への通報をしないと交通事故としての処理がなされずに、のちのち保険金の請求に必要な交通事故証明書の取得ができないことになります。

軽微な追突事故でも慰謝料請求できるの?

こつんと当っただけだから慰謝料は請求できないと思ってはいませんか?追突事故の衝撃は、その場では大したことがなかったように感じることがあるかもしれません。しかし、追突事故での負傷の程度を素人が自己判断するのは危険です。あとから、じわじわと首や腰に痛みを感じることは多々あります。したがって軽微な追突事故であっても、むち打ち等の負傷をしたのであれば慰謝料の請求は可能なのです。

交通事故で追突された場合の慰謝料請求方法

慰謝料の計算方法

交通事故における慰謝料の計算方法は、次の通りになっています。まず、交通事故の慰謝料の基準は複数あります。自賠責基準、任意保険基準、弁護士基準です。自賠責基準によると、入院の場合は、入院期間に1日あたり4200円を掛けて計算します。通院の場合は、実際に通院した日数を2倍したものか、全治療期間を比較して少ない方を選びます。そして、それに一日あたり4200円を掛けて算出します。計算式は、次のようになります。

入通院慰謝料=【実際に通院した日数×2(または治療期間)】×4200円

さらに詳しい交通事故入通院慰謝料の計算方法とは

通院日数が少ないと慰謝料が減額される可能性も

慰謝料は、治療に必要な期間に応じて上下しますので、実際の通院日数が短ければ、慰謝料は低くなりがちです。

被害者の過失割合が0だと保険会社が介入してくれない

追突事故の特徴として、任意保険に付帯している示談交渉代行サービスが受けられないという点が挙げられます。なぜなら、追突事故の場合は、被害者の過失割合がゼロとなるからなのです。こうなってしまった場合は、通常の損害賠償事件と同じように、被害者自身で慰謝料の請求を行わなければならなくなります。つまり、被害者はご自身に非がないのに、ケガもしてしまい、味方もいないという気の毒な状況に置かれてしまうわけです。

追突された被害者が自分で示談交渉するのは大変!

しかし、実際には、法的な知識が十分でない素人である被害者が、相手方の保険会社の担当者を相手に示談交渉を行うのは、とてもストレスフルなことなのです。まず、精神的に負担ですし、時間もとられます。示談交渉というのは、一般の方にとってはなじみがないことですので、何を基準にして進めていいのか暗中模索の状態になります。これをケガの後遺症で苦しんでいる中で行わなければならないのです。ただ、何でも一人で抱え込むことはありません。先ほど、追突事故の被害者には味方がいないといいましたが、実は弁護士という強い味方がいます。弁護士もそれぞれ得意分野が違いますので、まずは交通事故問題に詳しい弁護士に相談なさることをおすすめいたします。

追突事故で後遺症が残ってしまった場合

大きな追突事故の場合は、治療を行っても後遺症が残る場合があります。交通事故の場合は、後遺症のことを後遺障害といいます。後遺障害が残る後遺障害事故の場合は、通常の傷害事故と異なり慰謝料が増額されます。なぜなら、後遺障害が残ることにより被害者はこれからずっと仕事上や日常生活の上で不自由をかかえることになるため、それに対しても慰謝料が支払われるからです。なお、後遺障害事故として取り扱ってもらうためには、まずは後遺障害等級の認定を受けなければなりません。

追突事故に遭ったが物損事故で処理をしてしまった!

追突事故に遭遇した方の中には、相手方に頼まれたりなどして物損事故で処理した方もいらっしゃると思います。物損事故と人身事故の違いは、物損事故で慰謝料が認められることはほとんどないということです。まず、車が破損するといった物損それ自体に慰謝料が認められることがほぼありません。また、人身事故で届け出ていないわけですから、当事者はケガをしていないということになっていますので、ケガについての補償は受けられません。したがって、少しでも痛みを感じたならば、人身事故に切り替えなければなりません。

追突されたのに相手の保険会社は被害者の過失を主張してくることもある

示談交渉は、ある意味戦いです。追突事故という100対0の過失割合であるはずのケースであっても、相手方の保険会社は、追突された側の落ち度を主張してくることがあります。そんなことがあるの?とお思いでしょうが、保険会社もボランティアでやっているわけではなく営利企業です。したがって保険金の支払いを少なくしようとしてくることは十分に考えられます。このような示談交渉のプロの保険会社の担当者と交渉するのは、素人ではとても困難です。したがって、そういった場合を想定して弁護士への早めの依頼が得策と言えるでしょう。

むち打ちでは後遺障害等級を取ることはできないのか?

結論から言うとむち打ちでも後遺障害の認知を勝ち取ることは十分可能です。但しそのためには、戦略が必要となります。追突事故直後からきちんと病院にかかっている必要がありますし、医師に症状固定に診断を出してもらわなければなりません。そういった点をあまり深く考えずに、体に痛みがあるからと言って自己判断で整骨院やマッサージ等で済ませていると後遺障害等級を獲得するための証拠集めが困難になります。

まとめ

追突事故に遭ってしまった場合は、示談交渉サービスの利用ができませんし、むち打ち等の後遺障害等級認定といった難しい問題も発生します。これらをけがの治療やリハビリと並行して進めていくのは、想像以上に大変なことです。したがって、示談交渉といった法律的なことは、法律の専門家である弁護士に早めに相談するのがよいでしょう。その上で、信頼できると思われた弁護士に示談交渉を委任なさることをおすすめいたします。